ヴァイオリン上達法は練習時間より練習の質です

娘が、ヴァイオリンで音楽高校を目指していた頃のお話。

中3で、壁に大きくぶつかりました。

練習時間は、学校から帰ってから寝るまでヴァイオリン。

その合間に、休憩したり、学校の宿題を片付けたり、夕食やお風呂に入っています。

時間にしたら平日は5時間。休日は、8~10時間。

でも、レッスンへ行くと先生から

「先週から何も変わっていない。」
「あなたはただ指を回しているだけ。」
「何が表現したいのかわからない。」
「音楽が伝わらない」
「音程が甘い」

練習時間も少なくないのになぜ上がっていかないのか・・・・

「あなたの練習方法が非常に悪いからです」

このように指摘されました。

では、どう練習すべきなのか。

練習時間が多いことでやった気になっていないか・・・

■まずは、何が出来ないのかを把握する。

■その原因は・・・

  • 指の押さえ方にあるのか (押さえ方で音程が甘くなる)
  • 不自然に力が入っている部位はないか。
  • 左手は正しい形で指が開いているか。
  • ポジション移動はスムーズか
  • ボーイングは正しいか (弦に弓がしっかり乗っていないと浮いた音になる)
  • 体重のかけ方は問題ないか
  • ヴァイオリンが下がっていないか

まずは、フォームを検証してみる

スポーツ選手と一緒です。

■そして音程にこだわる

  • 開放弦で合わせられるところはあわせて正確な音程を覚えこむ
  • 指を見ず、一発で正しい音程が取れるようにこだわって練習する

ヴァイオリンは音程が命です。どんなに難しい曲を弾いても音程が悪いと上手くは聴こえません。

■楽譜を良く見る

  • 目をつぶってもどこに何が書いてあるのかわかるくらいに暗譜
  • 音符の流れで、頭の中に色や情景などをイメージして表現したいことを明確にする

もっとも大事なのは、自分が出来ない課題を最短でクリアできるための方法を試行錯誤して見つける。つまり同じ方法の練習をダラダラしないということ。

ボーイングをやって音階をやってエチュードをやって最後に曲

このようなルーチン作業では上手くはならない。

娘は、中学になり一人で練習が出来るようになりました。先生からこのような方法で練習するように小さい時から言われてわかっていたはずなのに、その練習方法をいつのまにか適当にやるようになってしまっていました。

理由は、このような練習方法はストレスがたまること

ストレスがたまるので辛い練習方法は意志が弱く実行できないこと

親が隣で口を出す小学生時代のやり方が思春期になり不可能となり親の管理も行き届かなくなったことです。

この時期は一番難しいそうです。

意志が強い子。上手くなるための地味な努力をすることが苦にならない子は、どんな分野においても上手くなる子です。

しかし、そういうお子さんは一握り。

そういえば、昔、五嶋龍君がドキュメント番組「オデッセイ」で

「練習はストレスがたまる!大嫌い」と言っていたのを思い出しました。

正しい練習方法をしている。

また、正しい練習方法を知っているか知っていないかがまず上達の鍵です。

知らない人、また自己流で行う人はある程度までしか上手くなりません。

壁にぶつかりながらも、正しい方法でコツコツ練習すれば必ず上手になります。

娘も基本に返り、ストレスのたまる練習をまたコツコツ始めました。