子どもの集中力をつけるために親がすべきこと

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子どもは本来、何かに夢中になると驚くほどの集中力を発揮します。
特に幼児期には、好きなことに没頭する力が際立っています。

  • 「うちの子、トーマスの名前を全部覚えちゃった!」
  • 「アルファベットをひとりで言えるようになった!」

そんな姿を見て、「もしかして天才?」と思った経験、ありませんか?

実は、すべての子どもに“天才の種”があるのです。

その芽を育てるカギとなるのが、集中力を尊重する環境です。
そうです。子供はだれでも天才になりうる可能性を秘めているのです

夢中になっているときは、そっとしておく

子どもが何かに集中しているとき、途中で声をかけるのはできるだけ避けましょう。
たとえ食事やお風呂の時間が迫っていても、無理に中断させないことが大切です。

幼児期は、まだ「時間通りに行動する力」よりも、「好きなことに没頭する力」を育てる時期。

しつけや生活習慣は、集中力の土台が育ってからでも決して遅くありません。

友人から学んだ集中力を育むノウハウ

昔、友人の家に遊びに行ったときのことです。
当時はお互いに同じくらいの年齢の子どもがいて、よく一緒に遊ばせていました。

その友人の息子さんは絵を描くのが大好きで、私たちが来ても筆を止めようとしません。
でも彼女は、「軽く挨拶だけさせて、あとは見守るだけ」。無理にやめさせることはありませんでした。

私は「せっかく友達が来てるのに…」と、正直もどかしく感じたものです。
けれど、それが彼女の教育方針だったのです。

1年に数回、一緒に遊ばせるということが、小学生の4年生くらいまで続きました。彼女の娘は、会う度、どんどん絵が上達しています。その後は、子供が習い事や塾やらで忙しくなってお互いの家を訪問することも自然となくなりました。

ところが、数年前、なんとその息子さんは芸大に合格。
子どもの“夢中の時間”を何よりも大切にしてきた結果でした。

友人が大事にしていたのは、子どもが集中している時間を大事にするということでした。大人はついついおとなのルールで子供の集中を阻害する行為をしてしまいがちです。

私はその友人の子育てを通して、「夢中になっている時間を無理に中断させないこと」が、子どもの集中力を育むうえでいかに大切かを教わったのです。

集中できる時間を、子どもにプレゼントする

親はつい、「せっかくの機会だから」「今やるべきだから」と、つい先回りして声をかけてしまいがちです。
けれど、子どもが何かに夢中になっている時間は、大人の都合でコントロールすべきものではありません。

たとえそれが遊びやお絵描きであっても、子どもにとっては“ただの時間つぶし”ではなく、自分の内側と対話しながら世界を広げている大切なプロセスです。

「今は一緒に遊ぶべき」と判断するのは、親の常識かもしれません。
でも子どもにとっては、「今しか描けない線」「今しか思いつかない物語」があるのです。

子どもは、親の思い通りに動く存在ではなく、自分の感性とペースを持ったひとりの人間。
その子なりの集中のリズムを邪魔せず見守ることが、信頼の土台となり、
やがて自ら考えて行動できる力を育んでいきます。

親がほんの少し勇気を出して、口を挟まずに見守る―
それだけで、子どもにとってかけがえのない集中の時間を“プレゼント”することができるのです。

小学生になったら、どうする?

では、小学生になったら好きなことを優先させていていいのでしょうか?
もちろん、学校生活では時間を守ることが必要になります。

だからといって、「集中をやめさせる」のではなく、“自分で切り上げる力”を育てることが大切です。

たとえば…

「もうすぐご飯だけど、あと何分ぐらいでキリがいいかな?」

このように、子ども自身に“終わりのタイミング”を考えさせる声かけが有効です。
自分で区切りを決めることが、集中力のコントロールにもつながります。

最後に

集中力は、子どもが自分の「好き」を育てていくための土台になります。
とくに幼児期の、何かに夢中になっている時間は、そっと見守ってあげたい大切なひととき。
その小さな積み重ねが、やがて「好きなことを深めていく力」へとつながっていくのだと思います。