習い事(ヴァイオリン)との両立の中学受験体験記

我が家には、5歳からヴァイオリンを習い、音楽高校、大学、大学院、海外留学を経て現在は、プロのオーケストラに所属する娘がいます。

その娘も小学6年生のときに中学受験をしました。当時の体験記を紹介します。

なぜ、中学受験したのか

  • 本人が中学受験したいと思った
  • 音楽以外で頑張る体験は財産になると思った

ずっと、音楽だけの生活をしてきました。

高校は、音楽高校へ行く予定にしていましたので、音楽以外のことにしっかり取り組めるのは、小学校までです。

しかし、両立は想像以上に大変でした。

中学受験の取り組み方

受験も本人の希望だったので、楽しみながら練習も勉強もしていたような気がします。勉強を親が促すことなく、親としては楽な関わり方でした。

過去問を徹底的に分析し、効率の良い学習スケジュールを立てて勉強しました。

中学受験を目指す娘のスケジュール

平日休日
ヴァイオリンの練習3時間3時間
中学受験の勉強3〜4時間8〜10時間

休日それだけ勉強が出来たのは、これまで、ヴァイオリンの試験前、演奏会、発表会前に丸一日練習してきたので、長時間勉強することに抵抗がなかったから。

目的を達成するには、1日10時間取り組むのが当たり前であるという意識が本人に会ったことが大きいです。

入試試験の2日前にヴァイオリンの発表会にも出ました。

やることはやったという気持ちで受験日を迎えました。

中学受験、合格発表

受験したのは、国立の1校のみ。

高校は、音楽高校を受験するので私立ではない方が都合が良い、

という理由と、

ヴァイオリンにお金がかかる

という2つの理由から私立は選択しませんでした。

試験問題は、得意なところが出て手ごたえもあったと喜んでいました。記述があったので自己採点で正確な点数は出せませんでしたが、親が採点してもこれはいけるのではという出来でした。

合格発表の日、娘の番号が見つかりません。

まさかの不合格

親子で呆然とし、泣きました。

しばらく結果を受け入れられないでいましたが、子供の立ち直りは早いです。

卒業の嬉しさ、中学生になる嬉しさに落ちたことが過去のものになっているようでした。娘の姿に親も立ち直ることが出来ました。

習い事(ヴァイオリン)との両立はできるのか?

娘は、残念ながら不合格になってしまいましたが、習い事と中学受験の両立は可能だと思います。

やるだけのことをやっての不合格だったので、その学校とは縁がなかったのでしょう。

もし、複数校受験していたら、どこかで合格をもらっていたかもしれません。

でも、あえて我が家はしなかった。

なぜなら、あくまでも目標は、音楽高校へ行くことで、中学受験はその努力する過程が財産になると思ったから。

1校しか受験しない選択肢は正しかったのか?

国立以外行かないと決めていたとしても、勉強の成果を実感するために私立を数校受けるべきだったのかも知れません。

その選択肢は、正しかったのか?

それはわかりません。ただ、1校だけに絞って勉強することで十分価値があると思ったし、不合格はただの結果に過ぎないと思ったので公開はありません。

どちらも、完璧には無理

何をこの時期に優先すべきか。習い事なのか中学受験なのか。

目標がシンプルになれば、やるべきことが明確になり、合格に近づきます。

習い事(ヴァイオリン)との両立は、結果より過程が大事だと思えば、不合格でもダメージは少ない。

同時に、その覚悟がなければもしもの結果にダメージが大きくなるということです。

中学受験してよかったと思う理由

まず、学校の勉強も中学受験で勉強したことを習うことが多く、勉強は非常に楽でした。

本格的に、音楽高校受験に向けて練習していたので、もし中学受験していなければ、あっという間に学校の授業についていけなくなっていたかもしれません。

中学受験で、基礎がしっかりできたことが貯金になりました。

塾に行かなくても、定期テストも学年で10番前後をキープ。

定期テストの期間もヴァイオリンを9時まで練習してこの成績をキープしているので本人としては、満足なようです。

今、何とか両立できているのも、中学受験をしたお陰なのだと実感しています。

中学受験は試験の合否で成功か失敗かに分かれるような気持ちになってしまいます。

でも、それは錯覚です。

我が家の習い事との両立中学受験体験記としては、失敗例でしょう。

でも、失敗だったとは思っていません。

合格出来なかったのは縁がなかっただけのこと。今の中学に通ったのも未来のレールに導かれているのだと思います。

中学受験で学んだことは身についています。

ある時期、目標に向かって頑張った経験は生かされます。
自信になります。

今、心から中学受験して良かったと親子で思っています。