【中学受験】塾で上位クラスに入るには

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中学受験は先手必勝です。中学受験受験塾で上位クラスに入るには、特別な才能よりも

  • 基礎の積み上げ
  • 早めの準備

が鍵になります。

実は、塾でのクラス差は5年生のカリキュラムの消化率で大きく開いていきます。
ここでは、塾の上位クラスを目指すために、低学年〜5年生で親ができることを実際の成功体験を交えてご紹介します。
かなり長い記事になっていますので、目次を活用して、何回かに分けてお読みください。

ブックマークして、学習の参考に何度も繰り返し読むことをおすすめします。

なぜ5年生で差がつくのか?

中学受験の5年生カリキュラムは、難易度も学習量も一気に跳ね上がります。
ここで苦手分野が少なければ少ないほど上位校への合格可能性が高くなります。

つまずきやすいカリキュラム
  • 算数:割合・速さ・比・売買損益など
    受験に直結する単元が続きます
  • 理科:水溶液・気体の性質・豆電球・振り子など
    つまずきやすい分野が増えます
  • 社会・国語:地理・歴史・知識系
    暗記要素が増え、負担も増しますここに項目が入ります

カリキュラムの理解が追いつかないまま進んでしまうと、苦手分野が雪だるま式に膨らみ、やがて消化不良を起こしやすくなります。
この時期になると、偏差値50前後で伸び悩んだり、偏差値55で足踏みしてしまう子も少なくありません。

御三家や難関校を目指すお子さんは、この膨大なカリキュラムを確実に消化していきます。
では、同じ授業を受けているのに、なぜそんな差が生まれるのでしょうか?

上位クラスにいる子の特徴とは?

なぜ、テスト範囲を理解し、きちんと準備して臨める子と、そうでない子が出てくるのでしょうか。

それは、日々の学習に取り組む姿勢や、授業中の集中力、学びに対する主体性といった「学習習慣の質」が大きく影響しているからです。

塾のクラス分けで上位に入る子には、いくつか共通点があります。

  • 授業中に集中して聞き、理解・暗記ができる
  • 学ぶこと自体を楽しみ、自ら復習に取り組む
  • テスト範囲を把握し、しっかり対策できる

こうした「受験勉強に向いている資質」があると、塾に入る前に特別な学習をしていなくても、自然と上位クラスに入れることがあります。

上位クラスに届かない子に必要な「育て方」

「まだ学習に主体性がない」「塾の授業に付いていけないかも」という場合でも、低学年からの準備でしっかり伸ばせます。

低学年のうちに育てたい力

中学受験で後伸びする子に共通するのは、基礎となる力がしっかり育っていることです。
低学年では、計算力、漢字、語彙力、読解力、知的好奇心を高めると上手くいきます。

以下のような力を低学年のうちに、じっくり育てておくと、後の学習がスムーズになります。

  • 計算力:百ます計算、公文、そろばんなどの習慣化
  • 語彙力・読解力:読み聞かせや読書習慣、先取り漢字(小6までを5年までに)
  • 知識の定着:四字熟語・慣用句などをトイレや壁に貼る(暗記ではなく刷り込み)
  • 知的好奇心:博物館・資料館に出かける体験

なかでも、計算が得意な子、数字にアレルギーのない子であることは大きなアドバンテージになります。

これは私自身の経験からも感じていることです。
私も幼い頃に公文に通い、数字に抵抗を持たずに育ちました。息子も小学1年生から中学1年生までそろばんを続けていたことで、計算に対する自信と正確さが自然に身についたと感じています。

※ただし、4年・5年で学習することを先取り学習して教え込むなど、焦る必要はありません。難しい内容を無理に理解させようとすると、かえって勉強嫌いになってしまうこともあります。日常の中でコツコツ育てることが何より大切です。

4年・5年で取り組むべきこと

4年生

  • 塾の学習量はまだ余裕があるため、基礎力を補強できる時期
  • 家庭での計算・語彙・読解・復習習慣を作る
  • 理科社会への興味も家庭で育てておくと後がラクに

無理してすべてできるようにさせる必要はありません。
5年で学ぶようになり、頭の隅に残る状態であれば、テスト前に簡単に子どもは覚えてしまいます。

書いてある内容を丸暗記ではなく、頭の中で整理して理解しながら覚える習慣をこの時期からつけるようにしてください。

5年生

  • 平日は授業とその復習だけで精一杯になる
  • 土日は苦手分野を1つずつ「見える化して潰す」時間を確保

毎日の勉強の基本

計算問題毎日取り組む
漢字毎日少しずつ、覚えるまでより毎日継続が大事
国語読解問題の解き直し(解説を見ながら)
算数難問教科書やテキストを“理解しながら”読む
理科・社会解説を読んで丁寧に解き直す
→類題を解く→2周以上繰り返す

社会、理科は隅々までテキストを読む習慣を5年生までにつけておきましょう。

質問できる子になる力を育てる

わからないことをそのままにせず、質問して解決できる力も非常に重要です。
特に理科の学習では、抽象的な内容やイメージしづらい事象が多く、知識の定着が難しくなりがちです。
そのまま放置してしまうと、やがて“消化不良”となり、学力の伸び悩みに直結します。

理想は、塾で積極的に質問できることですが、すべての子どもがそれを得意とするわけではありません。
質問するのが苦手な子には、「どうして質問できないのか」を逆算し、障壁を取り除く工夫が必要です。

たとえば、「質問の仕方がわからない」「先生が怖い」「質問していいタイミングがわからない」など、理由はさまざまです。

今は、ChatGPTのようなAIツールを使って、親御さんが代わりに疑問を調べてあげたり、一緒に考えることも一つの方法です。
日常の中で「質問すること=恥ずかしいことではない」と伝え続けることで、子どもは少しずつ“聞く力”を育てていけます。

わが子の実例:偏差値43→63までの道のり

我が子が四谷大塚に入塾したのは5年生の春。
当初の偏差値は43、校舎全体10クラスのうち、下から2番目のクラスからのスタートでした。

授業中にすぐ理解できるタイプではなかったため、毎日家庭でのコツコツ学習が必須でした。
特に意識したのは、次の3つです。

  1. 毎週のテストに一喜一憂せず、復習を最優先にすること
  2. 平日は塾のカリキュラムの復習中心、新しいことは無理にやらない
  3. 土日は、苦手分野をリスト化して一つずつつぶす時間を確保すること

このサイクルを粘り強く続けた結果、5年の秋には偏差値63に到達し、上から2番目の選抜クラスに入ることができました。

6年生で失速して、もうダメかと思った時期もありましたが、積み上げた苦手潰しと基礎力が、後半の伸びにつながったと思います。

中学受験で実際に取り組んだこと(家庭学習編)

テストの復習を最優先間違えた問題の分析→解き直し→類題演習を習慣化
苦手分野リストの作成土日の学習テーマを明確にするため、ノートに書き出す
基本問題の徹底反復難問よりも、まずは教科書レベルを“スラスラ”に
解説を読む練習「わからない」を自分で解消する力を育てる訓練
演習量の確保演習問題集を繰り返す → 類題・発展問題にも挑戦
WEBで疑問を解消質問が苦手だったので、親がWEBで一緒に調べた

息子が中学受験当時には、ChatGPTはありませんでしたが、今は無料で利用できるので、ChatGPTの積極的な活用をおすすめします。

具体的な学習方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

最終目標は、希望の学校に合格することですが、基礎を確実に苦手分野を可能な限り克服した状態で、6年後半の過去問を繰り返しやることが合格の鍵になるはずです。

演習問題をいかに多く解けるかが中学受験成功の秘訣なのではと思います。

上位クラスは通過点──本当の目的を忘れずに

上位クラスに入ると、まわりの子の意識が高く、自然と学習の質が上がります。
志望校に向けての情報や刺激も得やすく、良い環境で受験準備を進められるのは確かです。

けれど、上位クラスに入ることがゴールになってしまうと、本来の目的を見失ってしまうかもしれません。
大切なのは、「どのクラスにいるか」ではなく、その子に合ったペースで力を伸ばし、志望校に合格することです。

 実際、下位クラスから第一志望に合格した子もいますし、上位クラスにいても途中でつまずいてしまうケースもあります。

だからこそ、親として意識しておきたいのは、順位や偏差値に一喜一憂するのではなく、日々の取り組みを大切にする姿勢です。


このことは、息子が中学受験をしてきた過程で、そして本人や友人たちの取り組む姿勢を見てきたからこそ、私が自信を持って伝えられるメッセージです。

上位クラスを目指すことは、あくまで「良い学習環境を手に入れるための手段」。 最終的な目標は、お子さんが自分の力で合格をつかみ取ることにあります。
そのために、家庭でできる工夫やサポートを、今日からひとつずつ始めてみてください。 お子さんの可能性は、日々の積み重ねのなかにあります。