ヴァイオリン・ピアノと中学受験の両立について考えてみた 

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「ずっと続けてきたヴァイオリンやピアノを中学受験のためにやめるべきか…」

習い事を真剣に続けながら、中学受験を目指す多くのご家庭がぶつかる悩みです。
実際、習い事を続けながら受験を成功させた子もいれば、どちらも中途半端になってしまうケースもあります。

今回は、習い事と中学受験の両立について、メリット・デメリット、判断基準、そして両立のためのコツをお伝えします。

習い事を続けるメリット

我が家の息子は、野球とヴァイオリンをやっていましたが、小学校5年の冬でやめて、受験に専念しました。
娘は、ヴァイオリンと両立で中学受験しました。

息子の幼なじみは、ピアノを習っていましたが、中学受験と両立し、中学、高校、大学、そして社会人になっても続けています。

小学校でコンクールで入賞するレベルの実力をもつ息子の同級生も、やめずに続けました。
音大受験も可能なレベルでしたが、結局、大学へ慶應へ行き、外資の金融系の会社に就職。ピアノは、副業で演奏活動をしているそうです。

こうしてみると、習い事を続けるメリットは、一生の財産を手にいれることではないでしょうか?

ピアノやヴァイオリンのような楽器は、一度身につければ大人になってからも楽しめます。社会人になってからも趣味や副業として活かせるのは大きな財産です。

ヴァイオリンやピアノなど、習い事を続けるメリットは他にもあります。

  1. 気分転換・リフレッシュ効果
    長時間の勉強は集中力が切れがちですが、楽器の練習は気分を変える良い時間になります。勉強と練習のメリハリが、集中力の持続にも効果的です。
  2. 時間の使い方が上手になる
    勉強と習い事の両立は、時間のやりくりが不可欠。自然と計画的に行動する力が身につき、これは受験勉強だけでなく、その後の人生でも役立ちます。
  3. 自己肯定感と達成感が、壁を越える力になる
    楽器は、気持ちよく弾けるようになるまでに、かなりの時間と努力を要します。だからこそ、上達したときの自己肯定感や達成感は大きいものです。この「努力が実を結んだ」経験は、人生のあらゆる場面で壁にぶつかったときに「自分なら乗り越えられる」という力強い支えになります。

メリットが際立つ、中学受験と習い事の両立ですが、デメリットやリスクもあります。

習い事を続けるデメリット・リスク

習い事を続けられるなら、続けたかった─

我が家は、習い事を続けるデメリットの方が、メリットよりも大きいと感じたので、野球もヴァイオリンもやめる決断をしました。

  1. 時間的余裕がなくなる
    特に小6の受験期は、平日の塾や宿題で手一杯になりがち。習い事の時間が物理的に確保は難しい。
  2. 疲労やストレスの蓄積
    「勉強しなきゃ」「練習もしなきゃ」と義務感が増すと、どちらも楽しめなくなり、無理して睡眠不足や体調不良を引き起こすことも。
  3. どちらも中途半端になる
    気持ちがどちらにも集中できず、成果が出ないことで自信を失うケースもあります。

習い事は途中で辞めたらダメなのか?

我が家の場合は、時間のやりくりが上手くいかず、両立がストレスになっていると感じたので中学受験一本に絞りました。

では、一生の財産は、手に入れられなかったか?

確かに、ヴァイオリンは、辞めたことで、伸びる時期に伸びなかったことで中途半端に終わってしまいましたが、その後の学生生活で、別の趣味を見つけ楽しんでいます。

また、中学受験をやり遂げ、第一志望に合格したことが、何よりの成功体験になり、何かチャレンジするときに、必ず目標達成するスキルが養われ、それこそが財産となりました。

やめる・続けるの判断基準

  1. 子どもの気持ち
    「どうしたい?」を聞き、子ども自身が決めることが何より大切。
  2. 習い事の目的
    ・プロを目指すのか
    ・趣味として続けたいのか
    目的によって優先順位は変わります。
  3. 指導者の理解
    習い事の先生が受験を理解し、柔軟に対応してくれるかも大きなポイントです。
  4. 習と習い事のバランス
    無理のない時間割が組めるか、家庭のスケジュールを現実的に見直しましょう。

実際、やめる、続けるに正解はありません。
ひとりひとりのお子さんの状況に応じて、親子で話し合って決めるしかありません。

※娘のヴァイオリンと両立の中学受験については、こちらの記事で詳しくまとめました。
関連習い事(ヴァイオリン)との両立の中学受験体験記

中学受験と両立させるためのコツ

  1. 優先順位を明確にする
    どちらも優先順位を一番にしない。今の時期は、どっちが優先か?を明確にする。どちらも完璧に行わない。
  2. 時間割を作る
    システマティックに練習する仕組みを作る。ルーティン化して、感情を持ち込まない。 ・スケールだけ
    ・技術向上を視野に入れた練習だけ
    など、曲を仕上げることよりも地味な反復練習に徹します。
  3. 指導者の協力
    負荷のかからない課題選定など、レッスン内容を相談するなど、指導者には、受験が終わるまでの協力をお願いします。
  4. 習と習い事のバランス
    無理のない時間割が組めるか、家庭のスケジュールを現実的に見直しましょう。

まとめ

ヴァイオリンやピアノなどの習い事は、続ければ一生の財産になりますが、受験との両立は簡単ではありませんし、誰もができることでもありません。

中学受験はあくまで人生の一つの通過点。

頑張って続けても、中学に入ってから、頑張る気力がなくなり辞めてしまうお子さんもいます。
受験をきっかけに「自分はどちらが好きか」に気づき、その道に進む決意をした子もいます。

良かれと思った決断が、悪い方向へ導かれることもあるでしょう。でも、まだ12歳です。何度でもやり直しができます。時間がかかってもその失敗が成功だったと思える未来に変えていけばいいのです。