中学受験の理科、とくに「植物」の単元に苦戦する子は少なくありません。
我が家の息子も中学受験時代には、植物にはとても苦労しました。
今回はそんな経験をふまえて、植物が苦手だった息子がどのように克服したのか
我が家の苦手克服までの道のりと、実際に役立った覚え方や図鑑・活用ツールをご紹介します。
「うちの子も苦手で…」と悩む保護者の方のヒントになれば嬉しいです。
中学受験、植物苦手が多い理由
そもそも、植物の分野って、どうしてあんなに覚えにくいのでしょう。
葉や花のつくり、分類の名前、季節ごとの特徴など…似たような用語が多くて──
息子は植物に興味がなく、理科は、植物の分野になると極端に点数が悪い、偏差値が低くなる。
と言う状況でした。
6年では、繰り返し植物の分野が出てくるのでいつか覚えるだろうと甘く考えていましたが、覚えてもすぐに忘れるという繰り返し。6年の夏になり、なんとかしないと手遅れになる!
克服するためにすべきことは何かを探るため、植物苦手な理由を振り返ってみました。
すると、いくつかの「つまずきポイント」が見えてきました。
仮説1|図や写真が頭に残らないから?
教科書のモノクロ図や簡略イラストでは、実物のイメージがわきにくく、記憶に残りづらい。
仮説2|用語が似すぎて混乱する?
「双子葉類・単子葉類」「維管束・師管・道管」など、言葉の響きや意味の違いが曖昧になりがち。
仮説3|身近な存在だけど“面白くない”?
植物は日常にありふれている分、理科としての面白さや発見が感じられにくい。
仮説4|理解よりも暗記が求められるから?
仕組みの理解だけでなく、分類名や植物ごとの特徴など、単純な記憶が多く求められる。
苦手な理由から得意にする近道考える
苦手克服には、理由を明確に、その要因について得意になる方法を考えていくのが近道です。
そこでまず、息子がどんなときに意欲を持ちやすいか、どんな方法なら頭に入りやすいか──その“特性”を探り得意にするための方法を考えました。
- イラストで理解するのが得意
- ゲーム感覚の取り組みなら集中できる
得意にするために、まず私がしたこと
- テキストや今までのテストに出てきた植物を書き出す
- その植物の写真を図鑑やインターネットで集める
- テキストや今までのテストに出てきた植物を書き出す
- その植物の写真を図鑑やインターネットで集める
- カラーコピーして名前と植物の姿を一致させる
- 画用紙に植物の名前とコピーした写真を貼っていく
でも、この植物カードを作っただけでは、息子に植物への興味を持たせるには非常にインパクトが弱い・・・
興味を持たせるにはどうしたらいいのか?
ある日、家族で木場公園へ行く機会がありました。
その時、木々や植物に植物の名前が記されているのを目にしました。
植物の名前や特徴をひと目で知ることができるじゃないですか!
小さいころから外で遊び本物を見て知って育つことをしていればと思いましたが、この木場公園でのたった一日の体験でも植物を深く学習することに大いに役立ちました。
事前に写真を見て植物を覚えたことの相乗効果かそれから記憶を定着させることができました。
都立、県立等の大きな公園で本物を見て覚えるというのはとても効果があります。
勉強の気晴らしにもなりますので休みの日に思い切って出かけてみることをおすすめします。
植物が定着したきっかけはこの図鑑
本物を見て覚えるのは、近道ですが、頻繁に公園に行って覚えるというのは現実的ではありません。
そこで、見つけたのが、Z会中学受験シリーズ 入試に出る植物図鑑
これまで、覚えていたことが点でするする繋がって、やっと記憶が定着しました
- 写真と図解が豊富で、イラストではピンとこなかったものも実物で理解できる
- 「中学受験に出る」とする範囲とポイントが明確
- 情報が詰め込みすぎておらず、子どもにも読みやすいサイズ感
- “点”で覚えていた知識が繋がった
- 仕組みごと理解できた
- 復習に役立った
我が家の植物図鑑活用術
- 学校・塾の教材で出てきた植物を、この図鑑で“視覚的に補う”
- 朝学習・週末学習に「見るだけタイム」を5分入れる
- 間違えた問題をこの図鑑で確認するルーティンを作る
植物の覚え方の質が変わった実感
自家製の植物カードを作り、実際に公園で植物を見たことで、苦手な植物が頭の中にインプット。
その状態で、植物図鑑を取り入たことで、記憶の定着に成功した気がします。
知識が点ではなく線でつながる感覚が息子自身掴めたようで、時間が経っても忘れないようになりました。
植物の名前を覚えてしまうと特徴の理解が早い!
Z会中学受験シリーズ 入試に出る植物図鑑のおかげで、植物の特徴、種類などが整理して楽に覚えられるようになりました。
裸子植物、被子植物、アブラナ科、単子生類、無胚乳種子・・・
これらの言葉と植物が現物を見ることで頭の中に言葉でなく図とイメージでようやく整理されました。
つまり、イラストが頭の中にインプットされたことで、情報が整理され、正しく理解して覚えられたようです。
植物カードを小6夏休みの自由研究にする
息子の小学校では、夏休みの自由研究の宿題が必ず出ます。
植物分野の定着も兼ね、植物カードをバージョンアップさせたものを小6夏休みの自由研究にすることにしました。
植物カードを、コピーして画用紙に貼り付けて、
画用紙に植物のコピーを貼り付けたものは夏休み前から少しづつやりました。
自由研究には、毎年頭を悩ませていたので、中学受験に役立つこととして先に終わらせてしまうことができたのは、かなりの時間確保になりました。
おかげで、夏休みは受験勉強に集中することができました。
息子が受験間際、特に役に立った暗記カード
入試に出る植物図鑑の以外にも植物分野克服のために、特に役立ったカードがあるので紹介します。
息子が、入試会場まで持って行き試験のギリギリまで見ていた暗記カードです。
カードで合格 理科 植物・動物 新版
ミシン目で切り取り付属のリングで閉じるとカードになります。 付属の赤いフィルターを使って暗記カードとして暗記項目を一人で覚えることができます。
受験終盤は、家の中はもちろん、通塾途中、などどこでも手にして覚えたカードです。天体分野のカードも持っていて、直前に見ていた金星のところが試験に出たと喜んでいました。もちろん、その試験は合格でした!
まとめ|植物分野には“見て理解する”ツールが効果的
植物がなかなか覚えられずにいたのは、苦手なまま暗記でなんとかしようと思っていたからでした。
視覚で理解することが、こんなにも近道だったとは──
覚えられない、原因にスポットを当てて、アプローチを変えながら取り組むと、点と点がつながり、苦手克服へつながります。
塾のテキストだけで、なんとかしようは、実は遠回りです。
中学受験によく出る植物を厳選し、写真と図解でわかりやすくまとめた図鑑はおすすめです。
最後に|苦手克服は小学6年の夏休みからでも遅くない!
植物にかかわらず、誰でも暗記分野での苦手な箇所は夏休み前から取り組み定着させると中学受験後半が楽になります。
息子は、12月になり再び暗記分野で苦手な箇所を徹底して毎晩、受験前日まで取り組みました。植物の細かいところは忘れやすいので特に意識して行いました。
最終的には細かいところまで暗記出来たとことで、暗記に頼る問題は得点源にすることができました。
苦手分野は早期に見つけ出して、夏休みから苦手克服に取り組むと、後半で面白いように偏差値が伸びてくれます。
子どもを信じたいのに、心がざわつくときに読みたい本
今、受験で迷いや焦りを感じている方には、心が軽くなるだけでなく、「私たちは、ここからどう進むべきか」を優しく教えてくれる本を紹介します。
勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき
「小学6年受験期の親子3組のリアルな体験を通して、受験の本質とは何か、家庭のあり方とは何かを問いかける一冊です。
想像以上に過酷で、時に苦しく、一転して心が震えるほどの本質を、小説のように読みやすく描いています。
物語の中で描かれる「勇者」は、偏差値の高い学校に合格した子ではなく、
「自分の意思で戦い、乗り越えた子どもたち」そして、「本気で向き合う覚悟を持った親」のこと
親の焦りや葛藤、子どもの反応などを赤裸々に描く描写が印象深く、受験中、精神的に追いつめられている親に気づきを与え得てくれます。