松井 秀喜がなぜ引退を決断したのか。
彼の著書不動心を読むとその答えがわかります。
私は、かつてこの本を読んで松井 秀喜の凄さを実感しました。
松井 秀喜は努力の人。自分をコントロールできる天才だと思います。
人生には、失敗も挫折も後悔に出会う機会が多いのが当たり前。
彼も多くの失敗、挫折を経験しています。
本の帯に「『心の構え』で挫折は力に変わる」とあります。
ネガティブなことに対する捉え方、考え方が変わると人生も変わる
彼は、「僕は天才型ではない」と
第3章「努力できることが才能である」の中で述べています。
「野球センスにあふれるタイプ」でもなく、何をやってもすぐに習得できる天才型ではなく、むしろ、人よりも進歩が遅かったそうです。
その彼を支えたのが、小3の時に子供部屋にお父さんが貼ってくれた
「努力できることが才能である」
という言葉だそうです。
この時期、親が子どもに与える影響力の強さを感じます。
子育てをして、習い事、勉強、スポーツをさせて
「才能がないなぁ。うちの子」
と思うことはよくあること。
「才能がないんだから辞めれば」なんて酷いことを言ってしまうことも。
彼は、努力することを惜しまない。
心も上手にコントロールをして、努力する力加減も身に付け、数々の試練を乗り越えスーパースター松井 秀喜として私たちを勇気づけてくれます。
『不動心』には子育てのヒントがたくさん散りばめられています。
第5章にはお父さんが、「秀さんと」子どもに対して、愛情だけでなくひとりの人間として敬意をもって接してもらったこと
お母さんから精神的に辛かった時に掛けてもらった言葉が多かったことが綴られています。
「物事がうまくいかないときや落ち込んだ時ほど、自分のスタンスや考え方を崩さず、自体が悪化しないように冷静になる必要がある。そうすれば、物事がいい方向に向くだろう」
子供には可能性がたくさんあって、その才能が開くのは、本人の心がけ以上に周りの人の存在、特に親であることに気づかされます。
心を育てるという役割を再認識させられる本です。