中学受験は特別のものではない時代になりました。
公立中高一貫校が、全国各地に設立されて、過去のデータを分析し、公立中高一貫校に特化した塾、通信教育が増えてきました。
受験生にとっては、対策も立てやすくなりました。
では、公立中高一貫校はどうすれば合格するのか?
公立中高一貫校は、学力検査を行わないことになっています。
公立中高一貫校の選抜方法は「報告書・適性検査・作文・面接・実技検査」等によって総合的に合格者を決定しています。
この、総合的にというのが実は非常にクセモノなんです。
公立中高一貫校対策を立てやすくなったおかげで、対策を立てて準備する中学受験生は増えました。
対策を立てないで受験するお子さんの数も減っていることから、受験生の倍率が仮に数年前と同じでもその倍率の質は違います。
公立中高一貫校は、ますます狭き門となってしまいました。
私は、公立中高一貫校の合格者は、
■対策を一生懸命立てて頑張った子
■よく出来る子
イコールてはない子だと思っています。
合格者の中には、
- 小学校の成績が中間よりやや上だったという子
- 目だったところもそれほどなかったという子
がいました。
不合格者の中には
- 小学校の中では勉強もスポーツも出来る優等生タイプ
- コツコツ努力して、適正検査もそれなりに手応えを感じ合格の可能性を信じていたのにだめだった子
もいました。
実は、これが先ほど述べたクセモノなんです。
合否は総合的に判断されます。
私が実際に聞いてきた学校の説明会では、
- 小学生で基礎が出来て小学生らしく過ごしてきた子供が欲しい
- 伸びしろのある子が欲しい
ということを学校側は話していました。
小学生時代に特別目立つと感じなかった子が合格し、コツコツ努力して頑張った子、何でも出来る子が不合格だった理由は、もしかしてここにあるのかもしれないと私は思いました。
対策を立てれば、適性検査の問題は、基礎学力を身につければ訓練で出来るようになります。
しかし「伸びしろ」があるがどうかの判断は、学校側にゆだねられています。
あの適性検査、報告書で「伸びしろ」が判断できるのでしょうか?
解答用紙から、きっと学校が欲しいと思った子が見えたとき合格点がつけらるのでしょう。
公立中高一貫校に合格する方法は、
■適正検査対策を徹底的にする
■学校側に「伸びしろ」があると感じさせる解答をする
ということでしょうか。
落とし穴は、合否の判断が、「報告書・適性検査・作文・面接・実技検査」
で総合的に判断されるということ。
公立中高一貫校の合否はほんとうにすっきりしません。
合格に向けてどの子より頑張ったと思われる子でも不合格になることもあります。当日の検査で出来があまりよくなかったと思っていたのに合格した子もいます。
もし、この明暗を分けた二人がごく身近にいた場合は、本当に親子辛い思いをします。
合格されたお子さんは、きっと伸びしろがあり、学校が欲しいと思わせるお子さんだったのでしょう。
不合格されたお子さんは、誰よりも頑張ったことで落ち込みも深いでしょう。
「なぜ、あの子が・・・」
「私のほうが・・・」
と合格した子に嫉妬を持つでしょう。
何も引け目に感じることはありません。
その学校とは縁がなかっただけです。
勝負は、10年後の姿です。
コツコツ努力してきたことは財産になっています。
公立中高一貫校の受験を検討しているご家庭、次回受験するお子さんは、このような背景があることを認識してください。
そして、不合格した子は、合格した子より頑張りが足りなかったと判断しないでください。
公立中高一貫校の合否の結果でまさかの場合、ショックを出来るだけ軽く出来る方法を考えておきましょう。
- 適性検査が出来ても不合格になるので運も左右ことを認識する
- 不合格の場合、受けた学校が縁がなかったと日ごろから親子で話し合う。
私立受験と違って頑張りの度合い大=合格者ではないこと
私立受験に合格する方法はあります。
しかし、公立中高一貫校には合格の可能性が高くなる方法はあっても合格する方法はあるようで、実はないと私は思います。
公立中高一貫校を受験する場合、絶対の方法はありません。
合格した家庭の体験記どおりやっても合格する可能性はあっても確実に合格するとはいえません。
情報に溺れないでください。
試験後の結果の心のケアを頭に入れて受験することをおすすめします。
不合格だった場合でも、受験に向かって頑張って来た日々は財産になっています。
勝負は10年後、20年後の姿です。